ジュニアテニスのメンタルトレーニング法!「試合になると入らない」の原因とは?

ジュニアテニスのコラム

こんにちは、神奈川県横浜市でレニックステニススクールとじぶんビジョンを運営している高田です。

今日は、ジュニアテニスとメンタルトレーニングについて考えたいと思います。

大会になると緊張でカチコチになり足が動かない…。

試合になるとサーブやストロークが入らない…。

ミスが重なるとメンタル崩壊して、感情がコントロールできなくなる…。

ジュニアテニスで試合に出ていれば、誰もがこのような本番で力を発揮できない経験を何度もしているでしょう。

そして、その度になんてメンタルが弱いんだろうかと頭を悩ませているはずです。

この記事では、テニスにおけるメンタル克服について、小手先の方法論ではなく、本質的な解決策を解説したいと思います。

いろんな本や動画で試合前のメンタルの整え方を学んだけど上手くいかなかった。

ぜひ、そんなあなたに読んでいただければと思います。

ジュニアテニスにおけるメンタルが弱い・強い人の定義とは?

まずは、メンタルの正体を理解しましょう。

Chat GPTに、メンタルが強い・弱いの定義を質問してみました。

メンタルの強さとは、ストレスやプレッシャーの下で冷静に判断し、自分のパフォーマンスを最大限に発揮できる能力を指します。スポーツでは、困難な状況でも集中力を保ち、自己コントロールを発揮できることが重要です。これには、ネガティブな感情をポジティブに変換し、自信を持って行動する能力も含まれます 。 一方で、メンタルの弱さとは、プレッシャーやストレスに対処できず、パフォーマンスが低下する状態を指します。このような状況では、集中力を欠き、自己効力感が低下しがちです 。

つまり、これをテニスに置き換えるならば、メンタルというのは「試合のプレッシャーがかかった場面で、自らのパフォーマンスをどのくらい出せるのかを決める因子」であるということです。

言い換えるならば、メンタルとはプレッシャーがかかっている状況でのパフォーマンスの割引率の大きさであるということです。

メンタルが強い人は、試合のプレッシャーがかかる場面でも、練習のときの8~9割のパフォーマンスが出せるのに対して、

メンタルが弱い人は、練習のときの1~3割のパフォーマンスしか出せないということです。

だから、試合になると練習では入っていたはずのサーブがダブルフォルト連発、ストロークがフェンス直撃のホームランみたいになってしまうわけです。

つまり、誰もがプレッシャーのかかった状況ではパフォーマンスが下がるという前提で、その割引率が小さい人が「メンタルが強い人」なのです。

試合になると実力が出し切れない!ジュニアテニスのメンタル問題の原因

大前提として、子どもはメンタルが弱くて当たり前です。

なぜなら、まだあらゆる経験が不足しているからです。

成功体験も、失敗体験も、どちらでもない経験も足りていないため、まずは様々な経験を積む必要があります。

つまり、試合でメンタル面に課題を感じているなら、試合経験を積み続ける必要があります。

とはいえ、ただ漫然と試合にでているだけでは、メンタルは強くなりません。

ただ試合にでても、子どもが自らの強みや弱みを理解していないと自信が持てるようにならなかったり、

失敗やミスに対して過度にネガティブな思考を持ってしまったり、

コーチや先生、親から不適切なアドバイスを受けて、精神的に不安定になりやすかったり、

といったケースが起こるのです。

つまり、メンタルが弱い原因は、

  • 子どもの経験値不足。
  • 周りの人の適切ではないサポート。

であると言えるのです。

メンタルトレーニングって効果あるの?ジュニアテニスにおけるメンタルの鍛え方

では、適切なサポートのひとつとして考えられるメンタルトレーニングについて考えてみましょう。 メンタルトレーニングというと、

  • マインドフルネス
  • 瞑想
  • イメージトレーニング
  • 呼吸法
  • リラクゼーション法
  • 集中力トレーニング
  • イップス克服法

など様々な角度からアプローチする方法があります。

最近は、メンタルトレーニングのアプリや本が販売されていたり、論文が執筆されていたり、教室や資格になっていたりもします。

もちろん、どれも継続することでメンタル強化の効果はあります。

例えば、瞑想を習慣化することで、ストレスの軽減や集中力の向上、感情のコントロールをできるようになります。

試合中でも呼吸をコントロールすることで、自らの精神面を整えることができるようになるでしょう。

しかし、上記の方法はどれもすぐに成果があらわれるものではないため、大人であっても継続は難しいものです。

また、そもそもの経験量が足りないうちに、上記のような個別具体的なメニューに取り組んでも、根本的な理解が追いつかないことが多いでしょう。

だから、まずはメンタルが弱い原因である、経験不足と適切なサポート不足を解消してから、 目的にあったメンタルトレーニングメニューを個別に与えるべきなのです。

しっかりとした土台がないのに、そのうえになにか乗せようとしても、すぐに崩れてしまうのが明白であることはご理解いただけるでしょう。

ジュニアテニスのメンタル強化には、たくさんの試合経験と丁寧なサポートを!

ここまでの話をまとめると、試合になるとメンタル的なミスが多く出てしまうという課題を抱えているなら、

試合に出て経験を積み、その経験に対して適切なフィードバックを得ましょうということです。

これを繰り返すことで、プレッシャーのかかる試合本番であっても、高いパフォーマンスを発揮することができるようになるのです。

最後に、一例として、どうしても勝ち負けに囚われてしまい、自らのパフォーマンスを発揮できず、何年も負け続きだった子のお話をしておきましょう。

彼は、素晴らしい技術を持っているものの、試合になると「勝ちたい!」という気持ちが空回りし、試合では別人のようになってしまい、コートに入れるだけになってしまう典型的なメンタルが弱いプレーヤーでした。

じぶんビジョンの毎週の1on1で、「自分でコントロールできるものに集中すること」、「結果は、自分ではコントロールできるものではないこと」を確認し続けました。

もちろん、すぐには改善しませんでしたし、何度も同じ失敗を繰り返しました。

ただ、1年強粘り強く対話をし続けた結果、特にプレッシャーのかかる県大会を勝ち上がり、初めての関東大会(関東小学生)に出場することができました。

もちろん、その子によってメンタルが改善するのにかかる試合数や時間は違いますが、このくらい粘り強く伴走してあげる必要があるのです。

もちろん、ご家庭内でこのような伴走ができる場合は良いのですが、

何度も同じ失敗を繰り返す我が子を目の前に、冷静でいるのはなかなか難しいものです。

もし、同じようなお悩みを抱えている方は、ぜひ1度ご相談ください。きっとお力になれることがあると思います。

まとめ

最後に、別角度からメンタル小話を。

僕は、「メンタルが原因で負けました」という試合の大半は、メンタルが原因ではないと考えています。

確かにテニスはメンタルスポーツではありますが、 それ以前に技術的な課題があるにもかかわらずそれを放置していたり、

戦術的なミスがあったにもかかわらず、それに気づいていなかったりするからです。

精神の戦いは、相手と技術・体力の戦いで拮抗した場合にのみ起こるものです。

つまり、まだ能力的に未成熟な子どもにおいて、問題はメンタルではなく、

技術不足、判断力不足、体力不足など、単純な「練習不足」が原因であることが多いのです。

メンタルを強くすることは、ジュニアテニスのみならずこれからの社会を生き抜くためにとても重要です。

ただし、メンタルというわかるようでわからない言葉は、本当の原因を隠してしまう危険性もはらんでいると思います。

このような側面も相まって、子どもには適切な挑戦と丁寧な第三者の伴走が必要だと思うのです。

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