こんにちは、神奈川県横浜市でレニックステニススクールとじぶんビジョンを運営している高田です。
今日は、よく質問を受けるジュニアテニスにおける出場大会の選び方について様々な側面から書きたいと思います。
首都圏では、すくすくのっぽくん・JOP・関東テニス協会公認大会(関東公認大会)が主なジュニアテニスの大会となります。
その中でもジュニアテニスで最も重要なのは、関東公認大会で戦績を残すことです。
ポイントを稼ぎランキングを上げることで、各都県ジュニアや関東ジュニア・全日本ジュニアの出場権やシード権を掴むことができます。
また、関東・全日本に出場し成績を残すことで、テニス推薦による進学やナショナルチームに選ばれて海外遠征に行ける可能性も出てきます。
しかし、ランキングを意識するあまり、自分のレベルや体格とは見合わない大会に出場(エイジアップ)し、ポイント稼ぎをするというジュニア選手も少なくありません。
それってどうなの?!
その疑問に対する僕なりの考えを書きたいと思います。
ジュニアテニスにおけるランキングの価値とは?
まず、ランキングとは何を意味するものなのかを考える必要があります。
もちろん、ジュニアテニスのコーチをしているので、ランキングを上げるためにポイント稼ぎをする必要性は重々承知しています。
ランキングが無ければ関東・全国につながる試合にすら出ることができないからです。
そして、それらの試合に出ることができなければジュニアテニスで進学をしたり、プロを目指したりすることもできません。
ただ、ランキングの本質的な意味を理解しておく必要はあると思います。
ランキングとは、相対評価を可視化したもののひとつです。
自分が母集団の中でどこに位置するかを知ることで、適切な目標設定ができ、どのような課題に取り組むべきかも明確になります。
つまり、ランキングとはひとつの「羅針盤」なのです。
ジュニアテニスでポイント稼ぎをする意味はあるのか?
では、ランキングの価値について理解した上で、それを決めるポイントを稼ぐことにどのような意味があるのかを考えてみましょう。
関東公認大会では、ひとつ上のカテゴリーまでポイントが反映する仕組みになっています。
そのため、12際以下の選手が14際以下の大会に出て1回戦で負けた方が、12歳以下の大会で1・2回勝ち上がるよりも大きなポイントを稼ぐことができることもあります。
つまり、ひとつカテゴリーをあげて出ること(エイジアップ)で、実力以上のランキングを手に入れることも可能だということです。
この試合の出方ばかりをしていると、ランキングが狂った羅針盤になってしまうということです。
気持ちは理解できますが、僕はすべての試合で「ポイント至上主義」、「ランキング至上主義」になってしまうのは違うし、危ないことだと思うのです。
ジュニアテニスにおける正しい出場大会・試合の選び方とは?
では、どのような試合の出方をするのが、ジュニアテニスにおける正解なのでしょうか?
僕たちは必ずジュニアの親御さんに、勝てる試合:競る試合:難しい試合=3:3:3を目安に、出場大会を決めてもらうようにしています。
なぜなら、レベルの高すぎる試合に出続けると試合の勝ち方を忘れてモチベーションが下がったり、簡単な試合ばかりでは次の課題や目標設定がむずかしくなったりするからです。
ただし、ジュニアテニスである程度頑張りたいと思っているのであれば2〜4年生のうちに関東公認大会に最低年間5大会以上は出ておくことをおすすめします。
なぜなら、ポイントやランキングがないと出られない試合もあるからです。
つまり、今の自分の実力前後の試合にバランスよく申し込むことが大切だということです。
まとめ
ジュニアテニスにおいて、ランキングを上げたり、ポイントを稼いだりすることは手段であり、目的にはなり得ません。
手段が目的化すると、本来のジュニアテニスの価値はなくなってしまいます。
ジュニアテニスは、テニスを通じて様々な経験をし、それによって健全な人間的成長を得ることが最も大きな目的です。
ランキングやポイントはそれを実現するための道具でしかありません。
道具に使われるのか、道具を使うのか。
選手も親もコーチも気をつけなくてはいけないところだと思います。
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