ジュニアテニスで大谷翔平選手のマンダラチャートは難し過ぎる!

ジュニアテニスのコラム

こんにちは、神奈川県横浜市でレニックステニススクールとじぶんビジョンを運営している高田です。

メジャーリーグの大谷翔平選手が新記録を樹立する度に話題にあがるのが、高校生の頃に作成したマンダラチャート。

僕も運営している子ども向けの目標達成コーチング「じぶんビジョン」で、活用を考えたこともありますが、

結果的に、自社開発した目標達成シート(じぶんビジョンシート)を利用しています。

ジュニアテニスに取り組む子ども向け目標達成シートテンプレート

この記事では、なぜじぶんビジョンで子どもの目標設定にマンダラチャートを使わないのか、代わりにどのような方法で目標設定をすべきなのかを解説します。

なぜジュニアテニスの目標設定にマンダラチャートがむかないのか?

結論はタイトルでも述べている通りですが、マンダラチャートは子どもには難しすぎるというのが僕の考えです。

誤解のないように言っておくと、マンダラチャート自体は目標設定ツールとして、とても優れたツールです。

目標と目的、計画やタスクを明確にし、整理をするためには、とても使い勝手がいいですし、

なによりも埋め切ったときの見栄えや達成感が大きいのも素晴らしい設計だと思います。

ただし、これは大人でも本質的に使いこなすのが難しいツールです。

僕も何度もトライしていますが、まだマンダラチャートを目標達成まで使い切れたことがありません。

むしろ、最初にマス目を埋め切ることすら難しいと感じます。笑

「あなたの能力が足りないんだよ!」と言われれば、それまでかもしれません。

しかし、大人でも難しいと感じるものを子どもに与えても、本当に目標設定から目標達成までマンダラチャートがワークするとは考えがたいのです。

ジュニアテニスの子どもの目標設定で大切な3つのこと

冒頭でもシェアしましたが、じぶんビジョンでは自社開発の目標達成シートを利用しています。

このシートには、目標達成のために必要最低限の要素のみを厳選しました。

そのため、子どもでもやっつけ作業にならずに、最後まで目標設定をすることが可能です。

では、その必要最低限の要素について解説をしていきましょう。

なんのために目標を達成したいのか?目的を明確にすること。

目標設定あるあるのひとつ、目標倒れを防ぐために効果的なのが、目的の明確化です。

「目標と目的ってなにがちがうの?」と思われるかもしれませんが、目標は達成したいことであり、目的は目標を達成することで得たいことを意味します。

例えば、「全日本ジュニアに出場したい!」と目標を立てたとしましょう。

そうしたら、まず考えるべきは「なぜ全日本ジュニアに出場したいのか?」です。

この問いに答えることで目的をあぶり出したり、目的に合った目標に修正をしたりすることができます。

なぜ全日本ジュニアに出場したいのか? → スクールの先輩たちが出ていてかっこいいと思ったから。

であれば、「先輩(ロールモデル)のようにかっこいい存在になる」が目的になります。

なぜ全日本ジュニアに出場したいのか? → コーチが目指せと言っていたから。

であれば、もう一度目的と目標を考え直すべきでしょう。

目的のない目標は絶対にワークしません。

1週間後には、必ず目標は忘れ去られるでしょう。

だから、まずは目標とその目的の明確化をしましょう。

どうやって目標を達成するのか?逆算で計画を立てること

逆算思考は、目標設定あるあるのひとつ、計画倒れを防ぐために必須の考え方です。

計画というと、現在から目標(未来)に向けて積み上げ型で考えがちですが、本来は目標(未来)から現在に向けて階段を下ろすように逆算型で立てるべきです。

なぜなら、今起点で計画を立てるとその延長線上にしか辿り着けなくなり、期日を迎えたときには、目標からかけ離れているケースが多いからです。

例えば、「6ヶ月後の県ジュニアでベスト8に勝ち上がり、関東ジュニアに出場する」という目標を立てたとしましょう。

このときに、今は地域の大会で1~2回戦程度のレベルだから1ヶ月後にはシード選手と競って勝ったり負けたりするレベルになって、再来月には3回戦を勝てるようになって、3ヶ月後にはシード選手になって、4ヶ月以降はそのときのレベルによって考えよう、というのが積み上げ型の考え方です。

一方で、6ヶ月後の県ジュニアでベスト8に入るためには、地域の大会では優勝・準優勝できるレベルになっている必要があるから、5ヶ月後の県ジュニアの前哨戦で決勝進出、4ヶ月後には地域の大会でベスト4以上、3ヶ月後には地域の大会でベスト8以上、2ヶ月後には地域の大会でシード選手に勝つ、1ヶ月後にはシード選手との差分を明確にして課題を解決している状態になる、というのが逆算型の考え方です。

「結果的にあまり変わらないのでは?」と感じるかもしれませんが、積み上げ型の思考をしていると徐々に進捗が遅れていき、

そこからまた今起点で考えて計画を立て直すので、結果的に期日を迎えたとき目標に辿り着かないのです。

逆算型の計画は、目標に辿り着くためのマイルストーンとなり、万が一途中で計画から多少遅れても、次のマイルストーンを目指すことで復活でき、最終的に目標に辿り着くことができるのです。

どうやって計画通りにやりきるのか?習慣化すること

目標設定あるあるのひとつ、三日坊主を防ぐために習慣化はとても大切な考え方です。

計画通りに行動するためには意志の力に頼ってはいけません。

目標を達成するために必要なことを実行できるように仕組みをつくり、思考や感情に関係なく実行できる状態にする=習慣化することが大切です。

例えば、1ヶ月後にシード選手との差分を明確にして課題を解決するためには、常に具体的な課題意識をもって練習に取り組まなくてはいけません。

では、どうすれば日々の練習で明確な課題意識を持てるのか?

このとき「課題意識を持つように強く意識する!」としがちですが、これでは1日はできたとしても3日、1週間、1ヶ月と継続することはできません。

そのため、課題意識を持つためのルーティンをつくる必要があります。

「練習の10分前に、ノートに今日の練習で意識することを2つ書き出す」というように、「いつ・なにを・どのくらいやるのか」を具体的に決め、それを3週間くらい機械のように続けるのです。

すると、自分の意志に関わらず自動的にできる状態=習慣化された状態になり、課題意識をもって練習に取り組むための仕組みが出来上がるのです。

最初のうちは練習の10分前にアラームを鳴らし、アラームが鳴ったらすぐに取り組むなどルールにしておくと良いでしょう。

人間の意志はそもそも弱いものであることを理解し、意志に頼らない方法で行動を管理することが目標達成の肝となるのです。

まとめ

この記事を書いてみて、あらためて大谷翔平選手の凄さを実感しました。

高校生の頃にマンダラチャートなどのレベルの高い目標設定ツールを使いこなせていたと思うと、今の人知を超える活躍も頷ける気がします。

彼は、目標達成能力も超メジャー級だということです。

もちろん、我が子にもと期待する気持ちも理解できますが、まずは必要最低限の目標設定からはじめてみることをおすすめします。

まずは正しい方法で明確な目標と計画を立てて、それに取り組んでみる。

そうすることで目標設定から達成までのサイクルを回すことが習慣化される。

その後、必要であればより次元の高い目標設定の世界に足を踏み入れるようにしましょう。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP