こんにちは、神奈川県横浜市でレニックステニススクールとじぶんビジョンを運営している高田です。
これまで幼稚園児・未就学児から小学生・中学生・高校生まで、初心者から全国レベルまで、様々な年齢・レベルのジュニアテニスの指導に関わってきました。
そのなかで、最も難しいのが「小学5年生〜中学生で本格的にテニスを始めて全国大会を目指したい!」という要望です。
今回は、上記の要望がなぜ難しいのかについて解説した後に、初心者から全国大会出場までのロードマップ(年齢別の練習量・出場大会数など)を提示したいと思います。
僕たちは、神奈川県で10年連続全日本ジュニア出場選手を輩出してきました。
これまでのジュニア選手育成の過程で蓄積された情報を惜しむことなく皆さんに還元したいと思います。
なぜ小学校高学年・中学生からジュニアテニスで全国大会を目指すのは難しいのか?
この件については過去に中学生からではジュニアテニスは遅いのか?で詳しく解説しました。
要約するならば、小学校低学年からジュニアテニスの世界で戦っている選手とは既に差がついていること、高校受験のために勉強と両立しなくてはいけないことがハードルとなり、全国レベルを目指すのは難しいというのが結論です。
学校の大会やジュニアテニス以降の大学テニスに照準を当てて、全国大会を目指すというのが現実的だと思います。
ただし、「絶対に無理!」というわけではありませんし、目指すこと自体否定はしません。
それを目指す過程に意味があると思いますし、僕自身中学生から本格的にテニスを始めた身なので、応援したい気持ちは強いです。
僕は、キッズやジュニアに関わるテニスコーチや親御さんがこれらの知識を持っていれば、ジュニアテニスへの参加遅れを防げるのではないかと思っています。
だから、これから紹介するロードマップを1つの指標として、目標設定や練習・試合スケジュールの決定をしてみることをおすすめします。
【全日本ジュニア10年連続出場】初心者から全国大会へ!ジュニアテニスロードマップ
まず、下の図や別表をひと通り眺めてみてください。
「今の年齢でジュニアテニスにはどのような道があるのか」、「今の年齢でどのくらいの練習量や試合数をこなせばいいのか」、「これからジュニアテニスでどのくらいの費用がかかるのか」がひと目でわかると思います。
では、それぞれの年代について詳細解説をしたいと思います。
未就学児〜小学2年生のジュニアテニス
未就学児はキッズテニスに分類され、競技というよりも基礎運動を身につけることに主眼が置かれています。成長が早い子であれば年長〜小学2年生ですくすくのっぽくんなどのジュニアテニスの試合に参加します。
この時期に焦る必要は全くありませんが、ジュニアテニスを頑張りたいならなるべく早いうちに競技テニスへと以降することをおすすめします。
小学3年生〜小学4年生のジュニアテニス
小学3〜4年生はジュニアテニスもしくは習い事テニスに分類され、競技としてテニスをするか趣味としてテニスをするかのひとつの分かれ目となります。この時期にテニスに打ち込むか否かで、その後のジュニアテニス人生が決まるといっても過言ではありません。
まだまだ大会の戦績等は気にする必要はありませんが、この年代で今後テニスを本格的にやるか否かが決まると考えて良いでしょう。
小学5年生〜中学3年生のジュニアテニス
小学5〜6年生・中学1〜3年生は、ジュニアテニスもしくは習い事テニスに分類されます。
それぞれ、中学・高校受験を迎えます。
小学生であれば中学受験をして、テニス部のある中学校へ入学すると部活テニスの道に進むことができます。
中学校で部活テニスがある学校は少ないので、特に団体戦では戦績を残しやすくなります。
中学生であれば高校受験があります。
ジュニアテニスをしている子
の多くは強豪校へテニス推薦で入学し、習い事テニスをしている子の多くは一般受験でテニス部のある学校に入学します。
また、この年代のジュニアテニスで全国トップレベルの選手は、盛田ファンドや富士薬品のセレクションを受けたり、ジュニアITF大会(海外の大会)へ遠征したりし始めます。
高校生のジュニアテニス
高校生は、ジュニアテニスと部活テニスを両立するもしくは、部活テニスのみに分類されます。
ジュニアテニスで関東・全国で活躍している子であれば大学受験も推薦でパスすることができますが、そうでない子は大学受験のために勉強と両立することが必要になります。
また、プロを目指す選手は通信教育を受けながら、ITFジュニアもしくは一般のITFの遠征に出ていくことが多いです。
【別表】ジュニアテニスにおける各年代の練習量・試合数・活動費用
ジュニアテニスの各年代の練習量
ジュニアテニスの各年代の試合数
ジュニアテニスの各年代の活動費用
まとめ
このように、ジュニアテニスはその年代によって「どこを目指すか」、「なにをすべきか」が変わってきます。
決して、何歳だからもう手遅れということはありません。
ただ、現実を知らなければ適切な目標設定や課題設定が出来ないのは確かです。
きちんと今の自分と向き合ったうえで、適切な目標を設定し、それに向けて日々の練習に取り組む。
そして、その過程でテニスを通じて健全な人間力を培っていく。
それにこそジュニアテニスの意義があるのではないでしょうか?
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